土地狂いの備忘録

旅行とか地理とか土木とか

積健為雄

福井~京都の海岸線あたりを旅行してきました!楽しかったです!

 

 

北陸本線トンネル群

樫曲トンネル~大桐駅跡を散策してきました。マツコの知らない世界で紹介された時は自分が行くとは思ってなかった。某動画の影響で明治~戦前の土木建築に興味を持ち、最初は道路として開通されたものを中心に回ってたんですが、今は鉄道にも食指を伸ばすようになってます。

煉瓦3連アーチは滅茶苦茶良かった。ずっと山道かと思いきや日本海を臨める区間もあり、かつての車窓は大正天皇も思わず機関車を止めて眺めるほどだったそう。

というか曲谷トンネルと芦谷トンネルの間が土砂崩れで道ごっそり無くなってた。令和4年の豪雨で崩落したようですね。

www.city.tsuruga.lg.jp

トンネル内は車でのすれ違いができないため、随所に信号が設けられているのですが、災害復旧工事の影響でさらに通り抜けに時間がかかります。廃線を堪能するにはちょうど良いな!

前日に雪降ってたのに大して積もってないなと思ったら、山中トンネル以北はまあまあ積もってた。こちらはスイッチバック跡になります。機関車がすれ違うために急勾配で一旦停止してしまうと動くことができないので、平坦な待避線に入ってから勢いをつけて発車してたらしい。ここから山中信号跡までは車でもわかりやすいくらいに勾配があるので、よくもまあこんな峠越え策を考えたなと感心する。

トンネル群が目当てでしたけど、田園や集落を見下ろしながら単線の築堤に沿って走るのも楽しかったな。いかにも廃線って感じのわかりやすい痕跡で、往年の光景が想像しやすいからかな?雪道も走れたので満足です。

この後に敦賀赤レンガ倉庫も行ってきたんですが、街中にレールが残ってる廃線があるんだけど!?って調べたら敦賀港線というらしいですね。てか運転休止が2009年で廃止決定が2019年だったので、できたての廃線だった。こういう発見が楽しいから旅行やめられんな。

福井県年縞博物館

なんか面白そうな博物館があるので行ってみた。三方五湖の一つである水月湖の年縞に関する展示をしています。年縞とは何ぞやというと「長い年月の間に湖沼などに堆積した層が描く特徴的な縞模様の湖底堆積物」(公式HPから引用)ですね。ここの年縞は世界的にみても凄いものなんですけど、どう凄いかはリンク読んでください。

年縞について|福井県年縞博物館 公式HP

こんな感じで7万年分の年縞の標本が展示されており、噴火や湖底の地すべりのような地質的なできごとが読み取れます。写真の鬼界カルデラの噴火は九州の縄文文化を滅ぼしたやつですね。年縞で7万年の歴史を紐解いていく体験はとても楽しかったです。湖底に積もった花粉から気温の変化も読み取れるのはすごい。

これ文字と一部の写真でこの博物館の面白さが伝わる自信がない。じっくり見れば見るほど面白い博物館だと思います。

三方五湖

ついでにレインボーライン走ってきました。天気が良かったので山頂公園も行ってきた。

リフトに乗るのが久しぶりでテンションが上がる大人。乗り降りのタイミングや座ってる時の落ちるかもしれない緊張感は、ロープウェイやケーブルカーにはないスリルがあるのでリフト大好きです。外界と隔てられてないから移動中の景色も最大限に楽しめますし。

てか景色良すぎワロタ。当初は京都→福井の順に行くつもりだったんですけど、2日目の予報が雨で急遽日程を逆にしたのは正解でしたね。ただ想像より暖かすぎた。旧北陸本線のために厚着したら日中がクソ暑いぞ!!!!!

羽二重サンデー食べて身体冷やしたらちょうどよかった。今って冬だよね?

山頂公園は映え意識なのかオシャレな椅子やらソファやら足湯やら座るところは沢山あるので、360度パノラマで好きな席を選べるのは嬉しかった。青空の下で食べるものが一番美味しいと思っている。

舞鶴赤れんがパーク

舞鶴鎮守府の保管庫として利用されていた赤レンガ倉庫群を見てきました。三方五湖もそうだけど、多少なり雪あるもんかと思ってたら全然ないな。まだどの地域が積もりやすいかがよく分かってない。

商業施設として利用されている倉庫もあります。何かレール残ってんなと思ったら中舞鶴線の引き込み線跡らしい。

赤レンガ博物館

煉瓦をテーマにした博物館があるなら行かねばならん。ここは旧海軍の魚雷庫だったそうですが、鉄骨煉瓦造のフランス積みという珍しい物件。

うーん素晴らしい。もう外観だけで満足できそう。

煉瓦の歴史から国内外の煉瓦製造や建築について展示されてます。世界で唯一の煉瓦の博物館と謳うだけあってかなりボリューミーだった。もっと時間を取れば良かったな...

煉瓦は好きだけど土木建築を見るばかりで、知識がついてきてないことを実感しましたね。せめて刻印から製造会社くらいわかるようになりたいな。

このイギリス積みとフランス積みの体験コーナーはかなり楽しかった。煉瓦の積み方について説明されてる博物館は他にもあったけど、実際に積める体験ができる場所ってなかった気がする。フランス積みはやっぱり積みづらいってのが体験を通して理解できたのは良かった。

舞鶴の近代土木建築

旧北吸浄水場第一配水池

北吸トンネル

舞鶴港の石積護岸

こんな感じで旧海軍ゆかりの土木建築も見てきました。正直多すぎて全部回れんかったし、赤レンガ博物館で存在を知った建築もあるのでまた再訪します。

恐ろしいぜ舞鶴...

撥雲洞

楯状迫石があると聞いて。京都府第三代知事・北垣国道が「京都宮津間車道開鑿工事」の一環として計画した隧道です。あの琵琶湖疎水を手掛けた知事ですね。

京都側坑門

宮津側坑門

明治19年竣工なだけあってこの貫禄よ。総石造りで江戸切加工、ピラスターや扁額のデザインも素晴らしく、この重厚さがたまりませんね。国道からのアクセスもしやすいのは助かる。

内部はモルタル補修されていますが一部が剥離しており、かつての石材アーチが覗いているのを見つけてニッコリ。

宮津側坑門から少し降りると存在感抜群の石碑もあります。サイズ感わかりづらいけど思ったよりデカくて笑っちゃった。隧道計画の最初の主導者である賣間九兵衛を称えて作られたものだそう。

 

あとは天橋立とか伊根の舟屋とかも見てきたんですけど、雨降っててちゃんと回れてないので天気良い時にまた行きます。予定変更したら、はしだて茶屋が定休日になっててあさりうどん食べれなかったの辛い(今回一番の未練)